令和2年1月下旬に竣工し、旧所在地より移転、グランドオープンして営業されておりました越谷市のMUSHMANS様
店舗新築工事の竣工写真をご紹介させて頂きます。
竣工後約半年が経過し、商品や什器の微調整も整い当初想定した世界観や時代感が反映されて素晴らしい空間へと昇華しました。
これからも変化しアップグレードを重ねて熟成されていくものと思います。
作り手サイドとしてもこれほど今後が楽しみな案件も初めてです。
元々は私自身が洋服を買いに行っていたお店でした。
通い始めてかれこれ10年程になるでしょうか。
偶然な事がきっかけで行ったお店に10年通って楽しんでこんなに大きな仕事を頂けるとも思いませんでした。
そもそも御相談を受けたのは3年ほど前でしょうか。
いつも通りにお店で雑談しながらなんとなくそんなお話になり、御進言したり調べ物を進めて。
土地の目処が立った所でプランスケッチを描いてご提案、御要望を反映して修正したりを繰り返し数度。
だんだんと現実味を増していくプロセスに今までで一番の規模に不安が無かったと言ったら嘘になると思います。
でもきっと素晴らしいものが出来る。 そういう確信も有りました。
令和元年5月に接道道路の歩道切下げ工事から始まり、6月には境界擁壁の築造、敷地環境の整備や上下水道の新規取り出し工事等々。
6月中旬から地盤改良工事を進め、下旬には基礎工事を着工し、7月中旬に土台敷・20日に上棟作業が始まりました。
大きな建物なので上棟作業も9人体制で2日間、ギリギリ目一杯で終える事が出来ました。
その後、工事は順調だったのですが、各地に大きな被害をもたらした台風18・19号が襲来したり、その前後は天候不順で心配事が絶えない時期も有りました。
その大きさ故、作業そのものは捗っているのに終わりが見えない、期日が迫って来る怖さみたいなものを感じていましたが、仲間の協力でどうにか想定通りの工程で終える事が出来ました。
ご了解を頂いて少々あとまわしにした作業は有りましたが・・・
という事で話が逸れてしまいましたが、画像をまとめていたら少々感傷的になってしまいました(笑)
すみません。
完成した新MUSHMANS様店舗 皆様へご案内できる準備が整いました。
建築に係わった全員による渾身の作です。
ご評価を頂けましたら幸いです。
本題の竣工画像のご紹介に進みたいと思います。
改めまして
下記に作業分担と簡単な概要を記します。
建物本体基本設計施工管理・什器製作・備品加工修正等 草間工務店
店舗内装デザイン設計・一部内装工事 HIGH-LIGT
内外装タイル工事
店舗・事務所・ガレージ 延べ約170u
木造在来工法
今回も撮影はフォトグラファーの渡辺昌彦さんにお願いしました。
※画像をクリックして頂くと別ウインドウで大きく表示されます
まずはファサードから。
お店入り口
古い時代のアメリカの倉庫・銀行など、見かたによって様々な印象を受けます。
外装材はスライスレンガ貼りとして、素材感や斑感を大切に目地の巾や仕上げにも留意して施工しております。
次に店内へ
店内は3つのゾーンに分かれていて、それぞれにテーマが設定されています。
こちらではゾーン1・2・3としてご案内させて頂きます。
まず入り口の重厚な特注木製ドアを開け店内に入るとそこはゾーン1。
一面の什器と洋服に圧倒されます。
画像手前から奥へ向かってゾーン1・2・3となります。
新しく設えた空間にビンテージ感がミックスされた空間
それは商品の世界観とも共通のものであり、店内に入った途端タイムスリップした様な・・・映画のセットの中に入った様なそんな不思議で素敵な空間。
反対側に目を向けると古い銀行の窓口をイメージしたカウンターが有ります。
お会計カウンターをセンターに左側にWC,右側にバックヤードへの入り口ドアが並びます。
大理石調の研ぎ出しカウンター・上げ下げ窓やビンテージの照明などすべてが惰性で決まったものは無く、一つ一つが注意深く検討し決定されたものばかりです。
HIGH-LIGHT菊池さん渾身の研ぎ出しカウンター、カッコいいです。
私もカウンター本体の造作頑張りました(笑)
塗装屋さんも調色に細かな気遣いをしてくれてお客様のイメージを具現化してくれました。
建具屋さんも作り方から操作感まで気を遣って施工してくれました。
この部分だけでなく、一つ一つの作業にそんな物語が有ります。
カウンター奥はお取り置き商品の収納スペースになっています。
扉総数は24枚
チョークボードペイントを施した扉にビンテージの把手が映えます。
ゾーン1の天井はお客様ご自身でエイジング処理を施された天井材を貼りました。
この天井にももちろん物語りが有ります。
什器関係も製作しました。
HIGH-LIGHT菊池さんのスケッチを基にどの部分が大切な核なのか・どの部分は施工都合で良いのかを自分なりに解釈しながらの作業でした。
オーナーの藤田様にも菊池さんにも出来上がりにご了解頂けてひと安心でした。
ゾーン2は銀行のバックヤード的な部分を改装したイメージ
商品陳列がメインで棚や姿見鏡のスペースを中心にビンテージ什器と天吊りのドライフラワーを加飾。
ゾーン3との境界部には刑務所の独房をイメージした試着室が有ります。
そしてゾーン3
こちらは銀行の内部をリフォームしようとしたら禁酒法時代の闇酒場が出て来たという設定です。
レンガのアーチの先がそのスペースになります。
レザージャケットの奥には旧店舗入り口の設置してあった鉄格子をリメイクして設置。
あまり目立ちませんが鉄パイプで構成したハンガーパイプにも什器としての機能を加えた細かな加工がされています。
見た目と機能の両立。
アイデアと経験を皆で持ち寄ってより高い次元でご要望にかなうもの造りを目指しました。
撮影が進み外も暗くなり、ナイトシーンも撮影して頂く事に。
お店入り口
スライスレンガの絶妙な凹凸感。
外部照明を下側から建物へ当てる事でより鮮明になりました。
外観全体
雲行きが怪しく小雨が降り始めた絶妙なタイミングでしたがそれ故の一枚となりました。
なんだか映画のセットみたいですね(笑)
こちらのMUSHMANS様
男性用の洋服をメインにオーダー・既製品を問わず、まさに足先から頭の天辺までのコーディネートが可能なお店です。
せっかくの機会なのでご紹介させてください。
ホームページ MUSHMANS
所在地は埼玉県越谷市大成町6-115-2(カーナビは大成町6-116の方が表示されやすいです。)
マップはこちらになります。
イオンレイクタウン至近
レイクタウン北交差点近くの好立地です。
是非お立ち寄りくださいませ。
草間工務店 代表 草間洋仁
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