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2023年07月01日

さいたま市O様 ウォルナットダイニングテーブル製作

こんにちは、草間です。
今回はとあるご縁でオーダー頂きましたダイニングテーブルの製作工程を画像多めでご紹介してみたいと思います。
基本的に僕が全て製作しますが、脚がアイアンの場合は協力してくれる専門の職方にお願いしています。

製作には工具や刃物・自作の治具など色々な道具が必要です。
そのあたりも少しご紹介させて頂きますねひらめき

まずはO様に作業場へおいで頂き、ご家族の構成やその他ご要望をお聞きします。
その後、複数枚ある在庫の無垢板素材を見て頂き、その中から3ⅿx90px7pのウォルナットをご選択いただきました。

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今回は別のハウスビルダー様で新築されたお宅への設置となるので、サイズ感や使い勝手を決めるため、素材の外形原寸型紙を作ってご新居へ伺い、床に型紙を置いて最終的な大きさ・脚の素材や高さ・空間動線など考慮してサイズを決定。
今回は長さ2.4ⅿ位で高さ73pの仕上がりを目指して製作を開始しました。

という事でまずは素材をカット。

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そして平面を出すため加工台に板を据えて治具をセット。

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板の両側にある板の上を奥にある工具が乗った治具を使って切削し板の平面を出します。
ちなみに使う工具はルーターというものです。
セットされている刃物は既製品ではなく、サイズを指定して作ってもらったオーダー品です。

IMG_9697.JPG


平面出しの作業工程がいつも文章だけで説明してもわかりにくいかなと思っていたので今回は動画を撮ってみましたるんるん


一度に幅2〜3p程しか削れないので最大の場合、長さ2.4ⅿ÷2pで1度の切削で120回程(3pなら80回)切削する事になります。
深さも2o程しか削れないので片面3〜4度・両面で概ね7度程度切削あせあせ(飛び散る汗)
120x7・・・うーん計算したくない総数ですね・・・(笑)

という事で1度切削した裏面

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色の濃い部分がまだ切削出来ていない部分です。
(まだ平らになっていない部分)
2度目の切削後

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3度目の切削後

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概ね平らになりました。
この状態で数日置いて反りが出やすいのかどうか確認。
焦らず必要な時間を掛けないと良い仕上がりになりません。

数日間観察しましたが大きく動く様子はないので反対側の表面の切削を進めます。

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1回目の切削後

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この段階で枝別れ部分に割れが有るのでエポキシ樹脂を埋めておきます。

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市販のエポキシ樹脂に顔料を加えて着色し、不自然にならない様に配慮しています。
この辺りの作業も木の色や表情に合わせてエポキシだったり瞬間接着剤と木の粉だったりと適材適所使い分けています。

2度目の切削は画像を取り忘れました・・・
そして3度目の切削後

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概ね平面になったので両面共に研磨していきます。
120番のサンドペーパーから段階を踏んで最終的には1000番まで使って仕上げていきます。
途中で水拭きして毛羽立ちを発生させてからサンディングしたり、ちょっとした工夫をしながらの研磨が必須です。
この辺の工程も樹種や木の性質によっても手順が違うので感覚的な判断が必要な工程となっています。

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埋めた傷の様子(荒仕上段階)

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概ね研磨工程が完了した状態。

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その後、塗装工程です。
今回はオスモのカウンタートップオイルを3回塗布しました。

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塗布にはちょっとコツが必要で、塗料の粘度が高く薄く塗らないと斑になりやすい一面が有ります。
木の繊維の中にいきわたらせるのがなかなか難しいのですが、回数を重ねることで斑無くきれいに仕上がりました。
従来使っていたオイル系塗料よりも耐水・防汚性が高いのでこれからはメインで使っていこうと思います。

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その後、職方に製作してもらったアイアン脚を取付。
反り止めを兼ねていて強固に固定いしたいので板の裏面に鬼目ナットという部材を埋め込みます。
まずは下穴を開けます。

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そして鬼目ナットをねじ込みます。

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鬼目ナット装着完了。

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M8の極低頭ボルトで脚を固定。

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ばっちりですねるんるん

という事で納品させて頂きました。

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最終的には長さ2485ox幅900〜850o(変形)x厚さ55oで高さ735oとなりました。
脚の形や寸法も当方オリジナルの設計です。
床との接触面には引きずっても傷にならないフェルトが貼ってあり、それでいて滑り過ぎず使い勝手がいい仕様になっています。
加えて螺子式のアジャスター機能も付いているので不陸や板のねじれ等にも対応可能です。

運び入れて組立していく中、お客様にもとてもお喜び頂き、僕も嬉しかったですグッド(上向き矢印)

無垢材のテーブルは決してお求めやすいものでは有りません。
しかし、もはや一生ものという範疇ではなくメンテナンス次第では数世代に渡ってお使いいただける一品です。
ご家庭の中心であるダイニングでご家族と一緒に時を重ねていく。
そんな大切な役割を持っているテーブルですから僕もその時々でベストと思う品物を作れる様に努力しています。

という事で今回はテーブルの製作事例をいつもより細部までご紹介させて頂きました。
お店で売っている完成品とは違い、素材を選んで頂く所からスタートするダイニングテーブル。
製作プロセスもLINEなどで随時ご報告しながら製作しています。
ご興味が有りましたら是非お問い合わせください。


ではexclamation
posted by kusama at 18:47| Comment(0) | SHOWCASE(作品事例)
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